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天使や悪魔に関して参考にしているもろもろをご紹介。随時追加・更新予定。
おすすめ度&手に入れやすさの兼ね合いを考えた順番で載せています。
(現在のところ日本語のみ/オカルト・スピリチュアル色が強いものは除外)

◆ もくじ ◆
書籍(資料系)書籍(キリスト教系)書籍(文学作品)ウェブサイト個人サイトなど



書籍(資料系)

『天使とは何か キューピッド、キリスト、悪魔』 岡田温司 著 中公新書(2016)
多くの解説本が名のある天使たちのルーツを辿ってユダヤ方面へ向かうのに対して、この本は「天使って色んなところで見かけるけどなんでだろう?そもそも天使ってなに?」という素朴な疑問に応えてくれます。
著者は西洋美術史の研究家なので、そちらの方面にも詳しい内容。
書店やネットで新品を購入することができます(新しい本なので一番入手しやすいと思います)


『いちばん詳しい「天使」がわかる事典 ミカエル、メタトロンからグノーシスの天使まで』 森瀬繚 著 SBクリエイティブ(2014)
文庫本系の解説書の中ではかなり内容がしっかりしており、参考資料や引用元の記載も豊富です。
天使たちのルーツや(キリスト教から見た)異教的な側面に多く触れられているので、キリスト教的な香りが強い天使たちのいつもと違う姿を垣間みることができます(あまりポジティブには書かれていないですが……)
名のある天使たち個人について知りたくなったら、この本を中継するといいかも。
書店やネットで新品を購入することができます。


『天使の文化図鑑』 ヘルベルト・フォアグリムラー、ウルズラ・ベルナウアー、トーマス・シュテルンベルク 著/上田浩二、渡辺真理 訳 東洋書林(2006)
Engel: Erfahrungen göttlicher Nähe (2001)の訳書。大型本。
私の知る限りで最も多くの分野・時代・地域からの情報が集められた本です。
内容の幅広さ・濃密さもさることながら、図鑑というだけあってカラー図版が多いのもうれしい。
気軽に持ち出せない大きさとお値段ですが、天使に関したあらゆるニーズに応えてくれることうけあいです。
図書館で読むか、ネットで購入することもできます。


『悪魔の歴史』 ポール・ケーラス 著/舟木裕 訳 青土社(1994)
『人間にとって悪とは何か。古代エジプト、ペルシア、インドから、中世ヨーロッパを経て近代文明へといたる、〈悪〉と〈悪魔〉の観念の変遷を刻明にたどり、その全容を思想史のダイナミズムのうちに、透徹した、客観的な筆致で描きだす、悪魔学の古典的な名著。』(帯より引用)
History of the Devil and the Idea of Evil (1900)の訳書。単行本。
上の引用どおりの本です!悪魔の〜と銘打たれているものの、それだけでは終わらないほどの読み応えがあります。
頭から読むにはある程度の予備知識がいるので、必要な情報に絞って読むのが吉。
(聖人に関する記述はたまにビックリするようなことが書かれているので、この辺はネタとして楽しんでください)
中古をネットなどで購入することができます。


『天使辞典』 グスタフ・デイヴィッドスン 著/吉永進一 訳 創元社(2004)
A Dictionary of Angels (1967)の訳書。単行本。
天使に関する事柄があらゆる方面からカバーされているため、いろいろな情報を知ることができます。
辞典ゆえにか情報の出典元は曖昧(&オカルト的な記述も散見される)なので、ソースを辿るにはいくらかの予備知識が必要になります。
図書館で読むか、中古なら購入することもできます。



書籍(キリスト教系)

『キリスト教シンボル・デザイン事典』 W.エルウッド・ポウスト 著/木寺廉太 訳 教文館(2007)
Saints, Signs and Symbols (1975)の訳書。単行本。
キリスト教にまつわる聖人・記号・シンボルなどがたくさん載っています。
カット集なので詳しい説明はありませんが「このシンボルなんだったっけ……」というときに助かります。
そういう意味では基礎知識のある人向けかもしれませんが、眺めているだけでも楽しいです。
図書館はもちろん、書店やネットで新品を購入することもできます。


『カトリック教会のカテキズム要約(コンペンディウム)』 日本カトリック司教協議会 常任司教委員会 著 カトリック中央協議会(2010)
「カテキズム」とは、キリスト教の教理(教え)をわかりやすくまとめた公式的な説明のこと。
この本はカトリック教会のカテキズムを問答形式で要約したもので、節ごとにカラーの絵画図版も入っています。
カトリック教会の基本的な教えを知りたい場合、とてもおすすめです。
書店やネットで新品を購入することができます。


『正教会の手引』(pdf)
日本正教会による公式的な入門書。
正教会に関する事柄がひととおり網羅されており、内容が豊富でおすすめです。



書籍(文学作品)

『失楽園』上下巻 ジョン・ミルトン 著/平井正穂 訳 岩波文庫 赤(1981)
Paradise Lost (1667)の現代日本語訳。旧約聖書『創世記』のエピソードをもとにした叙事詩で、英文学・キリスト教文学の名作です(ちなみに、Paradise Lostの意味により近い『楽園喪失』という訳語もあります)
『失楽園』がもたらした影響はすさまじく、とくに現在のルシファーやウリエルのイメージはこの作品がきっかけで定着したようなもの。とにかく、読んで損はありません。どこででも新品で手に入るのでぜひお手元に一冊どうぞ。


『失楽園 (まんがで読破 96)』 ジョン・ミルトン 著 イースト・プレス(2011)
上記の『失楽園』を要約した漫画。初心者向け。
分かりやすくきれいにまとまっていて、原作のエッセンスをほんのり感じられるとともに、熱血度が原作の五割増しで楽しいです(そもそも『失楽園』自体が激熱!)
ただ、要約なので良くも悪くもあっさりしており、名台詞の数々も尺の関係で大部分が端折られています。余裕ができたら岩波文庫のほうもチャレンジしてみてください。


『神曲 地獄篇・煉獄篇・天国篇』 ダンテ・アリギエリ 著/原基晶 訳 講談社学術文庫(2014)
ダンテの代表作であり、世界的に有名なイタリアの古典文学作品。
『地獄篇』にはギュスターヴ・ドレの挿絵などで有名な「コーキュートスにて氷漬けにされたサタン、魔王ルチーフェロ」が登場します。
『神曲』の日本語訳の中でも特に読みやすい&手に入れやすく、訳注・解説も豊富かつ丁寧で、古典の訳書とは思えないくらいの親切設計です。「興味はあるけど、難しそうだしとっつきにくい……」という方はぜひ。



ウェブサイト

日本聖書協会
メニューの 聖書を読む>聖書本文検索 で、聖書の本文を節ごとに検索して読めます(口語訳と新共同訳)
旧約、新約のほかに旧約続編(外典)もカバーされているので『トビト記』などもチェックできます。

Google Arts & Culture
世界中の美術作品や文化遺産を高画質で鑑賞できます。
ギャラリービューで美術館内を歩き回ることもできて楽しいです。

Google Scholar
アカデミックなGoogle先生。検索対象が論文、学術誌、出版物などに絞られており、学術情報を検索することに特化しています。全文を対象に検索かけられるのがすごい。

CiNii Articles
言わずと知れた学術情報データベース。論文などを検索できます。



個人サイトなど

ヴァーチャル絵画館
パブリックドメインの絵画を集めた老舗サイト。見やすい&楽しい!

Barbaroi!
個人で訳された世界中のテキストが多数掲載されています。
<原始キリスト教の世界>コーナーをよく読ませていただいています。

酒見研究室
英文学作品の試訳が多数掲載されています。

ソロモンの72の悪魔についての出典不明な話 - Togetterまとめ
「ゴエティアでの記載順が悪魔の『序列』」など日本で出回っているソース不明の主張、創作であることが確定している主張をまとめました。(記事より引用)
興味深いまとめだったので、メモもかねて載せてみます。

※先駆者の創作したネタが定説化する現象は、こうした稗史的なジャンルではよくあることです。
 あくまでネタとして楽しむか、学術的にキチッと調べるか、目的によって資料は使い分けましょう!







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