ミカエル / Michael (名前の意味:誰が神のようであるか)
天の軍団の長・神の代行者として、悪魔やドラゴンなどの悪しき者たちと戦う天使。世界中で最も親しまれている天使で、戦う以外にもあちこちで引っ張りだこ。 カトリックでは警察官・兵士・救急隊員・パティシエ(多分フランス限定)などの守護聖人とされ、9月29日に彼を始めとした全ての天使たちの祝日“Michaelmas(ミクルマス、聖ミカエル祭)”がある。 正教会では11月21日(グレゴリオ暦)に『天使首聖ミハイル祭』があり、また月曜日は神使(天使のこと)を記憶するための日とされている。 【アトリビュート】剣または槍、盾、天秤など 【描かれ方】基本的には武装して悪魔やドラゴンを退治しているが、天使らしい長衣をまとっていることも多い。 【二次設定】いつも仕事詰めなのに、時間ができるとまた仕事を入れちゃう。デスクワーク時はメガネ。 |
ガブリエル / Gabriel (名前の意味:神は私の力) 神の言葉を人々に伝える天使で、聖母マリアへの受胎告知が最も有名な仕事。 ミカエルと並ぶ人気・知名度があり、実質のツートップを張っている。イスラム教では、ムハンマドに啓示をもたらしてクルアーンを伝えた天使、ということでミカエルよりも重要視されている。 近代に入ると女性の天使という俗説が生まれるが、これといった根拠はない。 カトリックでは外交官、郵便・報道などの通信事業関係者、切手コレクターなどの守護聖人とされる。 3月24日はガブリエルの祝日(1969年以前のローマ・カトリック) 【アトリビュート】白百合の花、杖など 【描かれ方】主に『受胎告知』に登場。百合や杖を持つことが多い 【二次設定】思い切りがよく、バイタリティが半端ない。さすがガブリエル!おれたちにできない事を(略) |
ラファエル / Raphael (名前の意味:神の癒し、神の薬) 癒しを司る、温和で友好的な天使(でもやるときはやるよ!) 『トビト記』では人間の姿をとってトビトの息子トビア(トビアス)の旅に同行し、悪魔アスモデウスを退治したり、盲目のトビトの目を癒したりした。このエピソードからキリスト教では旅人、医療関係者、盲目の人々などの守護聖人とされる。 10月24日はラファエルの祝日(1969年以前のローマ・カトリック) 【アトリビュート】杖や荷物袋などの旅グッズ、薬を入れる箱や壷、魚など 【描かれ方】旅人のような格好、トビアまたは子供を連れている 【二次設定】青空クリニックを開業中、ノリがパーリーピーポー |
ウリエル / Uriel(名前の意味:神の炎) 天体の管理や地獄の番などをしている天使。 745年のローマ公会議で、彼を含めた正典に登場しない天使は除外されてしまったため、以来カトリック教会では正式な天使として扱われていない。そのため上の三名にくらべるといまいち影が薄いが、重役には違いない。 伝統的に詩人の守護聖人とされ、正教会では7月28日がウリエルの祝日となっている。 【アトリビュート】掌にかかげた炎や太陽、書物など 【描かれ方】アトリビュートが手がかり(カトリック圏外ではたまに見かける) 【二次設定】貧乏くじを引くプロ、インドア系肉体派 |
ルシファー / Lucifer (名前の意味:暁の子、明けの明星) 大昔にいろんな理由で神に反逆して地獄へおとされた堕天使。かつては誰にも勝る力と美貌を誇る優れた天使だったという。 『神曲』や『失楽園』の影響もあってか、今や“魔王”の代名詞的な存在で、地獄の君主サタンと同一視されることも多い(二次創作内で採用しています)。 【描かれ方】明星らしく輝いているか、堕ちた者として悪魔さながらの醜い姿で描かれる。ギュスターヴ・ドレやウィリアム・ブレイクの『失楽園』『神曲』等の挿絵が有名。 【二次設定】自信家で口うるさいけど、ハートは結構繊細。自分が出てくるゲームや漫画はひととおりチェックしている。 |
ベルゼブブ / Beelzebub(名前の意味:蠅の王) 聖書にも名前があらわれる有名な悪魔で、新約聖書においては名指しで「悪魔の頭」と呼ばれる。主なる神/イエス・キリストとは特に因縁が深い。 前身は嵐と恵みの雨をもたらす豊穣の神・バアルで、彼の尊称のひとつである「バアル・ゼブル(崇高なるバアル)」と呼ばれていたのが、語感の似ている「バアル・ゼブブ(蠅のバアル)」とそしられたことが名前の由来とされている。 「七つの大罪」では暴食にあてはめられる。 【描かれ方】 【二次設定】普段は人型だがより蠅に近い姿をとることもある。現在は地獄のトップをルシファーに譲っていて、ふたりの関係は主従のようでも盟友のようでもある。 |
リリス / Lilith ユダヤの伝承で男児を害すると信じられていた夜の悪霊。 中世に入ると「アダムの前妻」「悪霊の長サマエル、もしくは地獄の君主サタンの伴侶」等、さまざまな説が生まれる。 奔放な男たらしで、その性質からサキュバスと関連づけられる事が多い。 【描かれ方】美女。蛇と一緒にいることも 【二次設定】“自称”ルシファーの伴侶 |
アスモデウス / Asmodeus アエーシュマ・ダエーワが前身とされ、悪を司る存在としては最古参。 聖書にも名前があらわれる有名な悪魔だが、出てくるたびに天使に追いかけ回されて捕らえられている(旧約聖書外典『トビト記』、聖書偽典『ソロモンの〜〜』など) 「七つの大罪」では色欲にあてはめられる。 【描かれ方】 【二次設定】理性や良心が蒸発してそう。お酒が大好き。数世紀前(七つの大罪成立頃)から女装と被虐趣味に目覚めた |
ベルフェゴール / Belphegor ペオル山で信仰されていたとされる「バアル・ペオル」が前身(バアル・ペオルは旧約聖書の『申命記』『民数記』などに名前があらわれる) 女性不信的な性格づけがされた。 「七つの大罪」では怠惰にあてはめられる。 【描かれ方】便器に腰掛けた姿(地獄の辞典) 【二次設定】数世紀前(七つの大罪成立頃)からやる気スイッチが見つからない。彼の家のトイレはあらゆる設備と娯楽が整っていて、ほとんどの時間をそこで過ごしているらしい。 |
アモン / Amon 過去や未来の出来事を知り、恋愛の秘儀に通じているという。 悪魔の中でもちょっと特殊な存在で、エジプト生まれであること以外は。(一定の姿や固有の性質を持たないことこそがアイデンティティともいえるかも) 【描かれ方】 【二次設定】地獄の喧嘩番長。目元がかわいらしいのを気にしていつもサングラスをかけている。 |
アトリビュート(持物)/ Attribute 特定の人物を象徴するものとして関連づけられたアイテムのこと。 そのアイテムを持った人物が誰なのかを見分ける手がかりになる。 |
七大天使 / Seven Archangels キリスト教とユダヤ教で認められている有力な七名の天使たちのこと。ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエルの四名に三名の天使を加えて構成され、その候補は書物や教派によって異なる(例:正教会ではバラキエル、サラフィエル、イェグディエルがよく採用される)。 |
七つの大罪 / Seven Deadly Sins 人間を堕落と罪へ導く7つの欲望・感情のことで「七つの罪源」ともいう。 15-16世紀頃に悪魔や動物と関連づけられるようになった。 |
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